娘二人の服を買うために、お店を回ったが、デザインより素材重視の新生児の服と3歳児が着れるお揃いの可愛い服は見つからなかった。
ドレスコーナーならあるかと思ったけど、ナイロンやアクリル製などで新生児に着せれる素材ではなかったので、結局、手作りをすることにした。
洋服なんて作ったことがないから、何かベースがないと・・・と思い、ジョイスを基準に赤ちゃんが着るもの=ロンパース(つなぎ服)でとりあえず西松屋に行った。
お店に行って、ジョイスの服のベースになるロンパースは見つかったが、3歳児のサイズのロンパースは売ってない!・・・ ロンパースを土台にスカートを縫い付けるので、胴の長さは下は切り落とすから関係ないということで、長女用にはちょっとぴっちりだけど普段より15cm小さいサイズのロンパースを土台にした。
一般的に、赤ちゃんが産まれたら、その病院の産着をレンタルするのだが、ジョイスはどれくらい生きるか分からないので好きな服を持参したらどうかと看護師さんが提案してくれたことが、私の憧れを形にするきっかけとなった。
検診に行くと、時々その看護師さんにあたる。血圧を測ってもらった後に、ジョイスの万が一の備えについて色々相談にのってもらう。そして、必ず彼女が最後に私に言う。「幸せな赤ちゃんですね。愛されてますね」と。
神様が喜んでいなさいというから、上を見上げて喜ぶようにしている。神様がいるからの前提の喜びと幸せが私の心にはある。まだお腹にいるジョイスは神様に形成されてい途中で神様のとても近くにいるから幸せなはずだ。一方で、私も母親として何かジョイスにしてあげたいので、いつもジョイスが幸せで安心していれるように、私も幸せな思いであるように努力している。また、日々ジョイスを想い、たくさん愛が伝わるようにしている。
その看護師さんは、私が母親としてジョイスに感じてほしいこと「幸せ」と「愛」を言ってくれる。それが、まるで「お母さん、ちゃんと幸せにしてあげれてるよ。愛してあげれてるよ。」と言われているような気がして、とても自己満足なのだが、その一言にホッとさせられることがある。
縫い終えた二人の服を手洗いしている時に、子どもの頃の記憶がよみがえってきた。昔、私もこうしてお揃いの服を母から手作りしてもらって着せてもらっていたな・・・と。毎年、私たち三姉妹のピアノの発表会が近くなると、母が夜遅くまで起きて、ミシンを動かしていたのを思い出した。手作りの服に包まれるとき、母の愛を感じて、とても嬉しかったのを覚えている。発表会の日、いつも可愛いリボンを髪の毛に結びつけてくれたのも思い出した。
子どもを持ってから、自分が母にしてもらって嬉しかったことを娘にしてあげていることに気づくときがある。一番好きだったのが、母と私の二人だけて行くピクニックだった。家の前の公園に、お弁当とレジャーシートを持って行き、木陰で優しい風を感じながら食べるお弁当が大好きだった。
でも、気づけば同じ事を娘にしている私がいる。今は暑すぎるが、気候のよい時は公園に行ってお弁当を食べる。時間がなくて、おにぎりだけのお弁当であっても外で食べるのは特別らしく、娘は満足そうに食べてくれる。出産が終わり、涼しくなったら、また娘たち(長女とジョイス)と一緒にピクニックに行きたいな。