長女が妹ジョイスの死を乗り越えるきっかけとなったのは、「幼稚園入園」だった。新しい環境に入れたことが、娘には転機となった。
精神が安定しないときに新たな環境に入れても良いものか迷ったが、同じく精神不安、信仰不安な母親といるより、新しいお友達と遊ぶ方が良いだろうと、ジョイスの死から半年経った春に入園させた。
私の心配をよそに、娘は入園してから一粒の涙も見せることなく、ルンルンで幼稚園に通うようになった。
それでも、時々はジョイスの話をして寂しそうな表情を見せると担任の先生から聞いていて、先生も娘がジョイスの話をするときは、うん、うん、そうなんだねと受けとめるようにしてくださっていた。
そして、入園から一年経った頃に、先生から園ではジョイスのことをほぼ口にしなくなったと伺うことができた。また家でも、ジョイスのことより、園での出来事、先生や友達の話しをすることがもっぱら増え、遊びも一般的にこの年代がするおりがみ、工作、シルバニアなどに移行していった。
幼稚園に入園してから、日増しに元気になっていく娘の姿を見ていて、娘がジョイスの死を消化してきたことが感じられた。
今、娘は五歳になっている。
最近、空がとてもきれいなのもあり、よく空を眺めたりおもちゃのカメラで写真をとったりする娘の姿を見る。
今まで、私に合わせて空を眺めていたのだと思っていたが、もしかすると娘は本当に空や虹、きれいな景色が好きなのかもしれないと最近考えるようになった。
三カ月前に三女が産まれてからは、長女の起床とともにダッダッダという廊下を駆ける足音が聞こえる。
起床すると、まず三女のところに駆けて行き、ごろりと横に転がって頬をなでたり、あやしたり、おむつ替えをするのが娘の日課になっている。
三女を妊娠する以前に、娘が赤ちゃんを欲しいと私に言っていた。
また赤ちゃんを授かれるか、私が授かりたいと思えるかも分からなくて、「もうジョイちゃんという妹がいるじゃない」と言うと、「まなみは、抱っこができる赤ちゃんが欲しの!」と言った。確かに、もうジョイちゃんは抱っこできないよね...
毎朝、三女を抱っこする娘の嬉しそうな表情をみる度に、ただただ、この憐れみと恵みを神様に感謝せずにはいられなくなる。
三女が産まれ、娘は精神的にもぐーんと成長を見せた。
とにかく病院が大嫌いな娘。
娘が注射を受けるときは、王騒動となるため、いつも看護師さん2~3人がスタンバイしながら打っていただくのだが、三女を横にした娘は泣きも、わめきも、暴れもしなくなった。
また、ある日は、三女が耳鼻科にかからないといけなくなり、娘が一緒に同行したときのことだった。
医師が三女を診察しようした瞬間に、娘が二人の間に割り込んで、医師の前に立ちはだかってしまった…
妹に励ましの言葉を伝えたかっただけだというが、医者の前に立ちはだかる娘の姿につい笑ってしまった。
三女が泣くと、だいじょうぶ、だいじょうぶ、おねえちゃんここにいるよと言っている... まるで小さなママのようで、私の仕事がどんどん取られてしまっていく。笑
三女が産まれ、我が家に笑顔が増えた。
命があるって本当にいいなと思います... 。
”まなちゃん。
この二年間、よく頑張ったね。
ママが、あんまり助けてあげられなくてごめんなさい。
毎日、三姉妹の長女を一生懸命にしてくれてありがとう。
神様、いつも、まなみを守ってくださりありがとうございます。”
もう少ししたら、このブログを一度終了したいと思います。三カ月前に三女が産まれ、少し忙しくなったのと、さらによく頑張っている長女の心を抱きしめてあげたいと思います。
もっと早い時期から、長女に向き合ってあげられていたら良かったと思うのですが、当時はあまりできなかったから、これからしてあげたいと思います。
私の心はお陰様で、だいぶん回復してきたと思います。
神様からの賜物として与えらたジョイスの命を皆さんに伝えたいという思いで始めたブログでしたが、今日までここに自分の想いを書くことで私はどれだけ癒され、救われてきただろうかと思います。自分の想いを打ち明けることは、回復プロセスにとって、とても大事なことなのだなと思いました。インターネット上なのでお顔は見えませんが、私に向き合い続けてくださったジョイスのお友達の皆さま、本当にありがとうございました。
明日は、ジョイスの二歳の誕生日です... ♡